尾形光琳の燕子花図屏風をご存知ですか?
2023/04/19
尾形光琳と言えば江戸時代を代表する絵師。
光琳の代表作の一つが、国宝の燕子花図屏風です。
おそらく、教科書に載っているのではないでしょうか。
金色の背景にたくさんの燕子花が描かれた大きな屏風です。
ところでこの絵は、伊勢物語の東下りの段がモデルになっているのはご存知でしょうか?
ある男が妻を京に残して、東国へ行く途中、三河の国、八橋というところで、
頭に「かきつばた」の文字を置いて妻への思いを詠みます。
唐衣
きつつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
旅をしぞ思ふ
(何回も着て、体になじんだ唐衣のように、慣れ親しんだ妻。彼女が(都に)いるからこそ、遠く離れた旅のわびしさが思われる。)
時代は変わっても、美しいものを愛でる心や、誰かを大切に思う心は変わらないようですね。
今日の和菓子は「燕子花」です。
一昨日、隣家の庭に咲いていました。
奈良では通常は5月頃咲くのですが、今年は早いですね。
最近、私は、この形(巻物)の創作和菓子ばかりを作っています。
丸い形よりも絵になるといいますか、出来上がりが気に入っています。